管理職の悩ましい立ち位置について~上司から好かれたいか?仲間から好かれたいか?~ | 医療特化型の研修・組織開発ならアクリート・ワークス

管理職の悩ましい立ち位置について~上司から好かれたいか?仲間から好かれたいか?~

26406c3a091648e89bf4a39fa2c579e2_s

 

もし、あなたがクラスの学級委員だったとしたら・・・

 

 

先生から好かれたいですか?

それともクラスメートから好かれたいですか?

 

 

管理職研修でこんな問いを投げかけると、大多数の人が「先生から好かれなくてもいい。クラスメートからは嫌われたくない。」と答えます。

クラス全員から無視されたりすることは恐ろしいですから当たり前です。

 

 

病院の管理職もクラスの学級委員と似たようなところあります。

 

 

病院の管理職は、経営と現場の「板挟み」の中で組織全体のバランスを取っていかなければいけない難しいポジションです。しかし、そのバランスは「現場から嫌われないように」という方向へ崩れやすいのが特徴です。特に新任管理職にその傾向は顕著です。ついこないだまで「仲間」だった人たちに嫌われたくありません。そうすると、管理職が自部署の利益のみを主張する「代弁者」になってしまうのです。

 

 

管理職には病院全体の利益を考えて、苦しくても経営と現場の間(はざま)に立ち続けるんだという役割認識が求められます。

それが、部署間(ヨコ方向)のモメゴトや経営‐現場間(タテ方向)のモメゴトを建設的に解消していくための下地となるのです。

 

 

研修でこの話をすると、最初は管理職の皆さんは、「え~」という反応であまりに損な役回りにウンザリした顔をします。

ただ、数回研修を重ねていくと、いつの間にかそれが当然の認識に変わっていくのが不思議です。

人は、よく分からないまま苦しいよりも、きちんと説明がつく苦しさの方がはるかに受け入れやすいのだと思います。

 

 

 

しかし、同時に管理職は組織が抱える矛盾や負荷が集中する大変なポジションであることは間違いありません。

 

 

管理職に対してプレッシャーを押し付けるだけではなく、その心身の健康を支える仕組み、能力を高めるための教育機会なども同時に整備していく姿勢も必要だと思います。

 

 

関連記事:「病院管理職が陥りがちな5つの反応パターンとは?」

関連記事:「管理職が組織づくりの“鍵”を握るのはなぜか?」

 

 

守屋文貴

 

  • Facebookで
    シェア

  • Twitterで
    シェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

    記事が気に入ったら
    ブックマーク!

  • 記事が気に入ったら
    いいね!

  • アクリート・ワークスをフォーローする

運営者紹介
  • 守屋 文貴

    医師、株式会社アクリート・ワークス代表パートナー
    医療機関を対象としたマネジメントスキル研修を実施している。

私たちが目指すもの(動画)

私たちが目指すもの(動画)

なぜ起業したか?何を目指しているか?私たちの考え方や人となりを知っていただくための自己紹介動画です。

ブログ

ブログ

守屋が日々考えていること、医療機関ならではのお困りごとを解消するための視点、おすすめの書籍やツールなどを紹介しています。

研修、コンサルティングのご相談はこちらから

研修、コンサルティングのご相談はこちらから

「研修をしたいが、何からスタートすればよいか分からない」「組織課題について、まずは言語化したい」など、守屋が相談に乗ります。お気軽にご連絡ください。


アクリート・ワークスとは?
アクリート・ワークスは、病院やクリニック、調剤薬局、介護施設などに対して医療特化型研修を提供しています。新任管理職を対象とした管理職研修、研修医を対象とした新人研修、コーチングやファシリテーションなどのスキル別研修、医療チーム対象としたチームビルディング研修など・・・医療機関のニーズに合わせてカスタマイズして提供します。
また、アクリート・ワークスの強みは、組織開発にあります。継承・建替時の新体制確立の支援、採用の仕組みづくりと離職対策、幹部人材の育成、会議の運用方法の見直しなど医療機関の重要課題を解決していくプロセスを支援します。