忙しい医療現場において新人をどのように育てるのか? | 医療特化型の研修・組織開発ならアクリート・ワークス

忙しい医療現場において新人をどのように育てるのか?

FullSizeRender

 

 

先日、湘南地区の看護部長会からお声かけいただいて、看護師のリーダー層の方々への研修を担当しました。「新人をどのように育てるか?」というテーマについて、レクチャーだけではなく、グループワークを交えて3時間半、受講者の皆さんの素晴らしい学びの姿勢に胸打たれました。

 

 

 

何人かの受講者の方々とコミュニケーションを取りましたが、学習サイクル(①課題設定(Plan)→②実践(Do)→③ふりかえり(See))のうち、課題設定(Plan)とふりかえり(See)に時間を投資していない傾向があると感じました。

 

 

ちなみに、梃子(てこ=レバレッジ)で重いものを動かすように、少ない力で大きな成果を挙げる介入点のことを“レバレッジポイント”と呼びます。忙しいからこそ、“レバレッジポイント”を意識した育成法を考える必要があるのではないかと思います。

 

 

そして、「課題設定」と、「ふりかえり」は、医療現場の新人育成における「レバレッジポイント」だと思います。

 

 


1、課題設定の質を高めること

 

 

課題設定における重要キーワードは「スモールステップ」です。新人にとっては、これから学ばなければならないことが「大きな壁」のように見えているもの。新人にいきなり「壁をのぼらせる」のではなく、「階段を一歩ずつ上がる」ようにスモールステップで成長していくことが大切です。焦って詰め込めばかえって遠回りすることになります。

 

 

課題設定が抽象的だったり難易度が高すぎる場合は、具体的で適切な難易度なものに、新人と話し合いながら調整していきます。

 

 

例えば、「術前の説明が出来るようになる」という課題設定よりも、「先輩が術前の説明がしているのをメモをして流れを理解する」という課題設定の方がより具体的でスモールステップに分解できています。

 

 

2、ふりかえりの質を高めること

 

 

1日の業務のふりかえりをすることは、知識を定着させたり、体系化するために必要不可欠なプロセスです。物事を自分で判断できるようになるためには、知識の土台が必要ですし、体系化されていない断片的な知識では応用が効きません。また、良いふりかえりがなければ、良い課題設定も出来ません。学習サイクルが遮断されてしまうのです。

 

 

私の知人の看護師は、「新人の頃に、業務終了間際に1時間ふりかえりの時間をもらっていたことが自分の成長を助けてくれた」と話していました。上司(師長)の方針だったそうです。心身が疲れ切っている帰宅後に勉強の時間を取ることは難しいものです。業務中にふりかえりの時間を持つというのがポイントかもしれません。

 

 

「業務中のメモ」とは別に「整理するためのノート」を用意することも良い方法だと思います。知人は、プリセプターとノートを共有し、フィードバックをもらっていたと話していました。このように「交換ノート」を活用することは教え手にとってもメリットがあります。ノートを見ることで、「どこまで業務を理解しているのか」「こういう勉強の仕方をしているのか」など、新人の癖や現在地がよく分かり、指導のポイントが見えてくるからです。

 

 


 

 

 

忙しければ忙しいほど、新人に対しては「分からなかったら質問して」という関わり方になりがちです。

ただ、それだけでは、新人が自ら学習サイクルを回す力も習慣も育ちません。

 

 

教え手の重要な役割は、

魚を与える(知識やスキルを教える)ことではなく

魚の釣り方を教える(学び方を教える)こと。

 

 

学び方を覚えた人は、どこまでもその力を伸ばしていくことができる、

そう思います。

 

 

守屋文貴

 

  • Facebookで
    シェア

  • Twitterで
    シェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

    記事が気に入ったら
    ブックマーク!

  • 記事が気に入ったら
    いいね!

  • アクリート・ワークスをフォーローする

運営者紹介
  • 守屋 文貴

    医師、株式会社アクリート・ワークス代表パートナー
    医療機関を対象としたマネジメントスキル研修を実施している。

私たちが目指すもの(動画)

私たちが目指すもの(動画)

なぜ起業したか?何を目指しているか?私たちの考え方や人となりを知っていただくための自己紹介動画です。

ブログ

ブログ

守屋が日々考えていること、医療機関ならではのお困りごとを解消するための視点、おすすめの書籍やツールなどを紹介しています。

研修、コンサルティングのご相談はこちらから

研修、コンサルティングのご相談はこちらから

「研修をしたいが、何からスタートすればよいか分からない」「組織課題について、まずは言語化したい」など、守屋が相談に乗ります。お気軽にご連絡ください。


アクリート・ワークスとは?
アクリート・ワークスは、病院やクリニック、調剤薬局、介護施設などに対して医療特化型研修を提供しています。新任管理職を対象とした管理職研修、研修医を対象とした新人研修、コーチングやファシリテーションなどのスキル別研修、医療チーム対象としたチームビルディング研修など・・・医療機関のニーズに合わせてカスタマイズして提供します。
また、アクリート・ワークスの強みは、組織開発にあります。継承・建替時の新体制確立の支援、採用の仕組みづくりと離職対策、幹部人材の育成、会議の運用方法の見直しなど医療機関の重要課題を解決していくプロセスを支援します。