チーム医療ではなぜ「T字型」プロフェッショナルが求められるのか? | 医療特化型の研修・組織開発ならアクリート・ワークス

チーム医療ではなぜ「T字型」プロフェッショナルが求められるのか?

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「I字型」プロフェッショナルと「T字型」プロフェッショナルという言葉があります。

 

 

T字型

 

 

「I字型」は、上図のように自分の専門領域を深く掘り下げていくプロフェッショナルです。専門家であれば特定の分野について集中して学ぶことは重要ですが、「同質性の高いコミュニティにいると特有の価値観や思考パターンが強化され、視野狭窄が起きやすい」というデメリットもあります。そして、このことは多職種で分野横断的な課題解決に取り組む際に、健全な協働(コラボレーション)を阻害します。

 

一方「T字型」は、特定の分野における専門知識と経験を軸にしながらも、さらにそれ以外の領域についても広く知識を持っているプロフェッショナルです。チーム医療においてはこの「T字型」プロフェッショナルを育成していくことが課題の一つだと感じています。

 

 

その理由は3つほどあると思っていて・・・・・

 

 


 

 

1、「相乗効果(シナジー)」を産みだすため

 

 

ある領域について知識が完全に欠落していると、他のプロフェッショナルとのコミュニケーションが一方通行になりがちです。一方、ベースとなる知識が共有されていると、コミュニケーションが双方向になりやすく、チームの本質である「相乗効果(シナジー)」が産まれやすい構造になります。

 

 

2、「コンフリクト(意見の葛藤や対立)」を建設的に乗り越えるため

 

 

I字型プロフェッショナルどうしで意見の対立や葛藤があると、「誰もが正しい、ただし一部だけ」という状態になりやすく、パワーバランスで物事が決まりがちです。お互いの主張の背景を理解できていると、コンフリクトは扱いやすくなります。

 

 

3、「相互補完」を引き出すため

 

 

自分が全く知識がない領域には、「問題がありそうだ」と思っても手を出しづらく、相互に助け合うような行動が産まれにくくなります。一方、お互いの業務について理解があれば、「二遊間のゴロを取り合う」ような相互補完を引き出しやすくなります。

 


 

 

では、どうすればT字型プロフェッショナルを育成することができるのでしょうか。

 

 

多職種での研修、勉強会、ワークショップ開催など色々な方法がありますが、榊原記念病院のハートチームが実施している「クロスラーニング」(他職種と役割を交換して手技を学び合うこと)は興味深いと思います。

 

 


自分自身も人工心肺を操作する側に回ったり、器械出しをしたり、普段やらないことを経験してみると、「あれ、こんなこともあったんだな」とすごくフレッシュな気持ちというか。自分にも分からからないことがたくさんあるということが分かったですよね。それまではメンバーが、それぞれ何をやっているかというのは分かっているつもりでしたが、視線を変えてみるとまるっきり別の世界が広がっていた。

榊原記念病院副院長 高梨秀一郎先生のインタビュー(アクリート・ワークスHP)より


 

 

もちろん、実際の仕事では役割を交代することはありえないかもしれません。

 

 

しかし、このようにお互いの「視座」に立った経験は、新たな「視点」をメンバーにもたらし、チームを一段成熟したものにしてくれるのではないでしょうか。

 

 

守屋文貴

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    医師、株式会社アクリート・ワークス代表パートナー
    医療機関を対象としたマネジメントスキル研修を実施している。

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