(2)「効果的」な研修やセミナーを企画するための視点~「リアクション」型と「ビジョン」型アプローチ~ | 医療特化型の研修・組織開発ならアクリート・ワークス

(2)「効果的」な研修やセミナーを企画するための視点~「リアクション」型と「ビジョン」型アプローチ~

研修やセミナーを企画するにあたっては、「リアクション型」「ビジョン型」、2つのアプローチをバランスよく取り入れることが大切です。

 

 

「リアクション型」アプローチを一言で表現すると、「モグラ叩き」です。

 

 

モグラたたき

 

 

上の絵のように、組織の中で「お困りごと(モグラ)」が地面から出現したら、それに対応するための施策を考えるというアプローチです。

 

 

例えば以下のようなものは、典型的な「リアクション型」と言えるでしょう。

 

 


・新人看護師の離職率が高くなったので、メンター研修を実施しよう。

 

 

・パワハラが発生したので、ハラスメント研修を実施しよう。

 

 

・患者満足度が下がったので、接遇研修を実施しよう。


 

 

このように、「お困りごと」が発生したら、きちんと対応していくことももちろん大切です。

 

 

しかし、このアプローチの本質は、「危険回避」です。

 

 

船で航海しているときに、難破しないように、「嵐をやり過ごす」、「岩礁を避ける」といったリアクションも大事ですが、そればかりでは、望む地に近づくことはできません。

 

 

必死で目の前のモグラを叩いても、問題の場所が移動するだけで、別の場所にモグラが別の形で出てくることも少なくないのです。

 

 

長期的な視点を持ち、「自分たちは何を目指しているのか?」という「目的地」を定めて施策を考えていくことも同時に視野に入れておく必要があります。

 

 

それが、「ビジョン型」アプローチです。

 

 

これは、最初に「ビジョン」(目的地)を決めてから、「バックキャスティング」で(≒逆算して)それを実現する方法を考えるアプローチです。

 

 

トランジション

 

 

例えば、Amazonは「ビジョン型」アプローチを取る代表例だと思います。

 

 

Amazonでは新しいサービスを開発する際には、まず「プレスリリース」を考えて、そこから逆算して実現を模索するそうです。「現状の技術で何が出来るか?」ではなくて、「ビジョンを実現するためにどんな技術が必要か」という発想なのですね。

 

 

このアプローチは、人材育成を考えるときにも重要です。

 

 

例えばですが、「5年後にどういうことを実現できる組織になりたいか?/なっているべきか?」「そのために磨くべき、コア・コンピタンス(中核能力)は何か?」というところを定めてから、それを実現するための方法を考えるのです。

 

 

例えば、「今までの病院の枠に捉われないを越えた新しい価値を提供することができる医療機関でありたい」という「ビジョン」を描き、

 

 

そしてそのために、「リーダーシップと問題解決能力を併せ持つ人材」を組織の「コア・コンピタンス(中核能力)」として磨いていこうと考えたとします。

 

 

そこから逆算して考えると・・・・

 

 


・そもそも、そういう優秀な事務スタッフに入職してもらうためにはどういう施策が必要かな?

 

 

・問題解決能力を高めるための研修や勉強会が必要かな?

 

 

・周囲を巻き込み新しい取り組みを実行していくためのファシリテーター型リーダーを育てていなかければいけないかな?

 

 

・職員が地域課題を肌感覚で知るためには、地域に足を運ぶことも大事かな?

 

 

・地域のステークホルダーと人間関係を醸成し、問題認識を共有していくようなワークショップの開催も重要かな?

 

 

・日本国内でどのような先進的取組みが行われているか常に情報を仕入れておくべきかな?


 

 

といったように、「ビジョン型」アプローチで考えると、「リアクション」型アプローチで考えたときとは、全く別の発想が出てくるはずです。

 

 

もちろん、医療機関はAmazonとは違います。理想ばかりにフォーカスを当てれば、現状を破たんさせるリスクもあります。

 

 

しかし、医療機関のように忙しく余裕がない組織ほど「視野狭窄」に陥り、「リアクション型」の研修・セミナーになりやすい傾向があると思います。「ビジョン型」アプローチを意識的に取り入れると、バランスが取れるのではないでしょうか。

 

 

何より、嵐を避けるために頑張るより、宝探しのために頑張る方が楽しいですしね!

 

 

守屋文貴

 

 

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    医師、株式会社アクリート・ワークス代表パートナー
    医療機関を対象としたマネジメントスキル研修を実施している。

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