「意見の対立」を「チャンス」に変えるコツ | 医療特化型の研修・組織開発ならアクリート・ワークス

「意見の対立」を「チャンス」に変えるコツ

チームにおける「意見の対立」には、人間関係にヒビが入る「ピンチ」という側面もありますが、チームに学習や創造をもたらす「チャンス」という側面もあります。

 

 

「意見の対立」がきっかけとなって、お互いのことをより深く理解したり、長期的な視点で現状を見つめ直したり、ふだんでは思いつかないような良いアイディアが産まれることもあるのです。

 

 

今日は、「意見の対立」「チャンス」に変えていくために、どのようなポイントにフォーカスを当てて話し合いを進めればよいか考えていきましょう。

 

 

 

オレンジの話

 

 

「交渉学」を学ぶと良く出てくる「オレンジの話」というものがあります。

 

 


1個のオレンジがある。AさんもBさんも「オレンジを1個欲しい」と思っている。しかし、オレンジは1個しかない。AさんとBさんは、それをどのように分ければよいか?


 

 

「半分ずつ分ける」「じゃんけんで勝った方がもらう」「パワーで奪う」など色々な解答が考えられると思いますが・・・

 

 

このような状況に直面したときには、「主張」の背景にある「ニーズ」に着目することが大切です。

 

 

「オレンジが欲しい」という「主張」にフォーカスを当てるか、「なぜオレンジが欲しいのか?」という「ニーズ」にフォーカスを当てるかで話し合いの方向性が大きく変わってくるのです。

 

 

トランジション

 

 

 

「主張」にフォーカスを当てたとき

 

 

「主張」にフォーカスを当てた場合、大きく分けて以下のような2つのパターンになりがちです。

 

 

一つは、人間関係に配慮してバランスを取るパターン。「Bさんには、いつもお世話になっているから今回は譲ろうかな?」、とか「Bさんとは対等の立場だから、公平にじゃんけんで決めよう」といったものです。

 

 

このパターンは人間関係にヒビが入りにくい代わりに、チームに新たな気づきや学びは産まれません。ただ、チームにこのような「互酬(お互いさま)」が機能していることは決して悪い訳ではありませんが。

 

 

もう一つは、自分の利益を最大化するべく奪い合うパターン

 

 

このパターンにはまると、対立が「エスカレート」しやすくなります。また視野狭窄に陥りやすく、「オレンジを獲得する」というゴールをも忘れ、「目の前の相手を打ち負かしてやろう」という心理になりやすいこともやっかいな点です。

 

 

以上、いずれにせよ「主張」にフォーカスを当てすぎると、新たな成長や気づきは得られにくくなります。

 

 

 

「ニーズ」にフォーカスを当てたとき

 

 

「オレンジが欲しい」という「主張」の下には「ニーズ」が隠れています。「ニーズ」にフォーカスを当てた話し合いをすると「チャンス」が見えてきます。

 

 

「ニーズ」を知るためのもっともシンプルな方法は、相手に対して「どうしてオレンジが欲しいのか?」と問いかけることです。

 

 

そうすると、Aさんがオレンジを欲しい理由は、「Cさんにお土産を持っていきたいから」ということかもしれません。そうすると、「お土産なら、オレンジジュースでもいいのではないか?」などのアイディアが出てきます。

 

 

さらに、「なぜお土産を持っていきたいのか?」を考えると、「相談に乗ってほしいから」かもしれない。そうすると、「そもそもDさんの方が適切なのではないか?」という提案も可能です。

 

 

このように、「ニーズ」に着目すると打ち手の幅が広がっていくのです。

 

 

さらに自分や相手の「ニーズ」について理解が深まっていくと、「目の前の相手からオレンジを多く獲得することだけが自分のニーズを満たす手段ではない」ということが分かってきます。

 

 

そうすると、関係性も「奪い合う」モードから「ともに考える」モードに変わっていきやすくなります。

 

 

 

最後に

 

 

私自身は「あーいえば、こーいう」という性格のため、相手との「意見の対立」が起きると、何とか「説得しよう」と思う傾向がありました。しかし、その姿勢はかえって対立の「エスカレート」を産むことにもつながっていたように思います。

 

 

40近くになってようやく、自分の主張をぶつける前に、相手を「理解」しようとすることができるようになってきました(苦笑)。そうすると、「説得」よりもはるかにたやすく「対立」の構造がゆるんでいくことが分かるようになってきました。

 

 

「エスカレート」の構造にはまっていきそうなときに、そのことに気づいて、会話を「立て直す」ことができるかどうか。そこが「ピンチ」になるか、「チャンス」になるか、分岐点になるように思います。

 

 

守屋文貴

 

 

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    医師、株式会社アクリート・ワークス代表パートナー
    医療機関を対象としたマネジメントスキル研修を実施している。

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